うちには、発達の問題を抱える娘がいます。
最近のYahoo!ニュースにこんな記事が載っていたのですが、
「初診は2年後になります」親が絶句する児童精神科の実態 子どもの発達障害なかなか診ず…実はパンク状態、その深刻な背景(47NEWS) - Yahoo!ニュース
確かに、児童精神科は混んでいますね。
でも「初診が2年後」は結構すごいケースかな・・・
病院によると思いますが、うちが行ったところは受診まで数ヶ月でした。
ただやっぱり、悩み始めてから医療につながるまでというか、
悩み始めてから医療や何かしらのサポートを受けて安心感を得るまでには、
結構時間はかかったと思います。
前に書いた記事と少し重複しますが、今回は時系列でうちの道のりを書きますね。
前の記事はこちら。
うちの道のり:悩みの始まり〜医療につながるまで
(長いです)
小学1年1学期の初め:悩み始め
入学式拒否、登校しぶり、母子登校、学校で泣きわめく、学習や集団行動についていけない etc., etc...
悩ましい日々の始まり。
小学1年1学期の後半:悩み始めから3ヶ月
毎日毎日同じ調子で、私ぐったり。
スクールカウンセラーに相談するも、「様子を見ましょう」だけ。
とりあえず検査をと思い、担任の先生に教えてもらった自治体の教育相談へ。
小学1年の夏休み:悩み始めから4ヶ月
自治体の教育相談でWISC検査。
(子供なので検査担当の人に慣れるため、数回の面談を経てから実施)
小学1年の2学期:悩み始めから5ヶ月
WISC検査の結果、ざっくり色んな能力が低めなことが判明。
でも、自治体の教育相談は医療機関ではないので、診断はつけられないとのこと。
診断がないと療育などに進めず、また面談も、ただ話を聞いてくれるだけで「様子を見ましょう」なので、状況がよくなる気がしない。やっぱり病院に行こうと決意。
小学1年の2学期の後半:悩み始めから7ヶ月
てんかんで通っている小児病院の先生に、同じ病院内の児童精神科への紹介状を書いてもらう。ただし重篤な症状等ではないのでかなり待つかもしれない、とのこと。
小学1年の3学期:悩み始めから9〜10ヶ月
病院からの連絡を待つ一方で、学校から週1回の通級指導教室を勧められ、申し込み。
夏に教育相談で面談やWISCを受けていたので話が早く進み、2月から入室。
自治体の教育相談について、それまであまり意義を感じていなかったけれど、こういう時に役立つのだと初めて気づいた。
小学2年生になる前の春休み:悩み始めから11ヶ月 → 最初の医療
半年待ちと言われていた小児病院の児童精神科の診察順が、4ヶ月くらいで回ってきた。てんかんの先生につらさ(親の)を訴えていたので、口添えしてくれたのかもしれない。
ただ、診察前のスクリーニングテストでは大きな異常なし。
持参したWISCの結果も、数字は低めだが明らかな障害を認める感じではないらしく、診断がつくとか、すぐに療育につながるとか、そういう展開はなかった。
数値上大したことなくても、こちらの困り感を見て、何か提案してくれるかと期待していたのだけど・・・
ひとまず学習の苦手さを訴えたら、「グレーゾーンの子のための算数ワーク」という教材を教えてくれた。
次回のWISC検査と、読み書き検査を予約。
小学2年生の夏休み:悩み始めから1年4ヶ月
病院でWISC検査、読み書き検査を実施。
(こちらでは、慣らすための面談等は必要なし。私が同室内にいて安心できる状態で検査してもらった)
小学2年生の2学期の初め:悩み始めから1年5ヶ月
病院で、WISC検査と読み書き検査の結果を聞く。
WISCは、前回と同じくばらつきは少ないが、全体的にやや下がっていた。
読み書きも、思った通りできないこと多々。
相変わらず先生は療育などは勧めてこないので、とりあえず学習面の解決策はないかと聞いたら、「学習に関しては、成育(成育医療センター)の方が・・・」とポロリ。先生、専門外だったか。
専門外にしても多少は知っててもよさそうだけどなと思いつつ、ひとまず、成育に紹介状を書いてもらうことにした。
病院によってカラーがあることを知る。
小学2年生の2学期の中頃:悩み始めから1年7ヶ月
紹介状を手に成育に予約の電話をかけたら、「次回の予約は◯月◯日に受け付けます」と言われた。
要するに指定された日に電話をかけて、その時に空いていれば予約できるというシステム。でも希望者はかなり多く、電話をしても予約できる保証はないという。
ズーン・・・
小学2年生の2学期の後半:悩み始めから1年8ヶ月
自宅マンションの駐輪場で、娘が大泣きし、私が困り果て・・・という状況でいたら、同じマンションの人が寄ってきて、「どうしたの?」と。
状況を説明する会話の中で、その人のお子さんが通っているクリニックを紹介してくれた。発達支援とリハビリが専門で、とてもいいクリニックだという。
成育はいつになるか見当もつかないので(それこそ2年後かも)、そのクリニックに行くことに決める。成育あての紹介状でもOKとのことだった。
小学2年生の3学期の初め:悩み始めから1年9ヶ月 → 次の医療(こちらが適していた)
クリニック受診。
小学2年生の3学期の中頃:悩み始めから1年10ヶ月
クリニックで自閉症の検査。親のアンケート形式。
小学2年生の3学期の後半:悩み始めから1年10〜11ヶ月
クリニックで検査結果を聞く。
自閉スペクトラム症の傾向、学習の苦手さあり。
放課後デイサービスや訪問リハビリ等、医師の指示書が必要なサービスを受ける場合は書類を書きますよと言われ、とても安心した気持ちに。
*医師の指示書が必要 → 健康保険が効くので、低料金もしくは無料で支援を受けられる
小学3年生になる前の春休み:悩み始めから1年11ヶ月
いくつか放課後デイサービスをあたったものの、満員のところばかり。近所で1枠空いていた施設を体験するも、娘は「行かない」と言い張るので白紙に。
訪問リハビリは、数件連絡したが空きなし。(子供向けの訪問リハビリは少なく、なかなか見つからない)
都内の大学の附属施設で療育相談をやっていると聞き、電話。しかし数ヶ月待ちと言われ、悩んだが、申し込む。(大学は健康保険外)
いろいろ動いたが、すぐスタートできるものはなし。
医療につながったあとも、道は険しかった。
小学3年生の1学期:悩み始めから2年
新しいクラスになり、通級指導教室の担当の先生も変わり、娘が不安で荒れる日が再び多くなる。
1年生から続けてきた母子完全登校も、4月の半分くらい行ったところで私ギブアップ。不登校スタート。
訪問リハビリに再び電話するも、空きはないと言われる。
小学3年生の夏休み:悩み始めから2年4ヶ月
訪問リハビリから電話。理学療法士の枠でよければ、平日の午前中の枠でよければ取れるという。
まずは学習(言語療法士)と思っていたが、体を動かすこともすごく苦手なので、理学療法士さんの力も必要か。
また、学校に普通に行けた時のことを考えると平日は夕方がベストだが、今は不登校で家にいるし、貴重な枠だしお願いするか・・・
と思い、依頼。
リハビリ会社の方でクリニックの先生の指示書を取り寄せてくれて、リハビリが始まった。
慣れた自宅で、私がいるところで(娘の安心できるところで)指導してくれる。
そして、理学療法士さんだが、運動と並行して音読なども適宜柔軟に教えてくれる。とてもありがたい。
ようやく、安心して様子を見られるようになってきた。
という感じで、現在に至ります。
つらい日々が始まってから、
医療につながるまでに、約1年。
サポートを実感するまでに、約2年半。
医療や相談機関につながっても、様子見と言われるだけだと正直救われた気がしなかったのですが、直接子供に働きかけてくれる方がいる状況になって、初めて前向きになれました。
子育てのカウンセリングは大学の附属施設でもできる
最近、大学の附属施設でもカウンセリングを受けるようになりました。
申し込みから半年を経て、ようやく順番が回ってきて。
連絡をもらった段階で、すでに他のサポートを受けていたのですが、相談先が複数ある方が、少し先の未来も頼る場所がなくならずに済むかなと思って、行くことにしました。
学校の通級指導教室とかは、いつまでも続けられるものではないですしね。
(大学は、大人になってからもOKだそう)
依存先は多い方がいいという記事もありました。
自立とは「依存先を増やすこと」|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
医師であり東大の先生でもある熊谷晋一郎さんという方の記事なんですが、
熊谷さんは赤ちゃんの頃の高熱がもとで脳性麻痺となり、手足不自由となったためにご自身もご家族も苦労されたものの、さまざまな経験を通して社会に頼ることの大切さを実感されたそうです。
なお、大学でのカウンセリングは主に親が話しますが、
つい先日から個人療育の枠にも入れたため、子供自身が気持ちのコントロールの仕方などを教わる時間もスタートしました。週1回1時間。
先生は、児童発達が専門の講師の方です。
補助で若い方(おそらく大学院生)も入ります。
ここに行くととても前向きになれます。
子供はそんなに急には変わらないですが・・・やはり、一緒に子供の育ちを促してくれる人がいるというのは、とても大きいです。
感謝しつつ、これからも頑張ろうと思います。
以下に相談をやっている大学が載っています。(全国)
大人向けの相談をやっているところもあります。
大学等が運営する心理相談 - AACC NPO法人コミュニティ総合カウンセリング協会
私が最近読んでよかった本も載せておきます。
漫画と解説を織り交ぜながら、発達障害の子が実際どんな思いでいるかが書かれています。